「▶ ごまの病気・害虫について」の記事

ごまの病気・害虫について③

☆木酢液について☆
【Q】木咋液はどのようなタイミングで撒くのが一番効果的なのでしょうか?

【A】※「木酢・竹酢液」については、
   ・・・発芽後間もない頃は約800倍に希釈して散布してください。
   ・・・開花時期(およそ1ヶ月半以降)は約400倍希釈で散布いただければ
     「忌避」効果はございます。
   (あくまでも忌避効果なので、殺虫効果は一切ありません。)
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☆鳥獣対策について☆
【Q】無農薬で栽培する場合、虫対策・鳥対策などはどのように行っているのでしょうか?

【A】ゴマは鳥獣による被害は皆無ですので、
   ・・・鳥対策は播種後から発芽までの間の問題だけです。(防鳥ネット等)
   ・・・虫に対する対策は、畑周囲の草管理や手による捕殺等々
     非常に地道に対策をしていただいております。
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☆間引き・追肥について☆
【A】間引き・追肥は、どのようなタイミングで行いますか?

【Q】間引きについては
 「草丈5cm~15cmの際に一度」「草丈15cm~20cmの際に2度目」で
 行っていただければ良いと思います。
 1回目は元気な苗を除いて2本~3本にする。2回目は一番元気な苗を残し全て間引く、
 という方法で行って下さい。
 ゴマは間引く際に、もつれた根が切れやすいのでハサミで茎を切っても良いです。

【Q】追肥につきましては
 反当300kgの鶏糞を施していただければ特に必要はないと思います。
 もしされるなら…鶏糞をお勧め致しております。
 発芽後「1ヶ月半」以上経過しても、元気が無かったりした場合に
 根が伸びてくるであろうと思われる場所に、施していただきます。
 こうすることによって、根が伸びて来た時に「鶏糞」のアンモニアが分解され
 ちょうど良い肥料になっています。

ごまの病気・害虫について②

 ごま栽培に関する質問を頂戴しました。このようなご質問はお役にたてると思い
このごま栽培ブログに掲載いたします。

●今年から本格的にゴマ栽培を始めました。2点質問があります。
(富山県在住のO様)
1.発芽後1週間以内に大部分の新芽が萎れたり、なくなっていました。
切り虫による食害かと思っていましたが、根切り虫による被害の場合、
根が切られて葉が枯れていくようです。
しかし当方の被害状況は、葉が食べられていたり、
ほとんどが何も無くなっているのです。
はたしてこれは虫による被害といえるのでしょうか?
もしかしたら鳥ということもあるのでしょうか?
またこういった場合、対策はどのようにしたらいいのでしょうか?
                 
2. 畑の一部に「苦土石灰」を撒いたのですが、
石灰を撒いたらしばらく播種をしたらいけないと聞きました。
石灰をまいた後、どれくらいすれば播種をしてもいいのでしょうか?

★ご質問について
 お答えする前にもう少し状況を教えていただきたいと思います。

1.発芽後1週間以内の新芽…と言いますと
  葉幅が1cm以内の、ほんとに小さな芽ですね…
  その新芽が「萎れたり」「無くなっている」というのは
  和田萬の国内農家の皆さんからの被害報告では今まで特に無いのですが…
  もし、その萎れた状態の写真を撮ったものがございましたら
  拝見させていただけないでしょうか。

  それから、「新芽が無くなっている」という状態をもう少し詳しく
  教えていただけないでしょうか?
  発芽を確認した新芽が、ある日突然…無くなった(蒸発した様に)のでしょうか?
  無くなった後は、土の状態はどのようになっていましたか?

  播種後、ゴマの種を目指して鳥が土を掘り返して、種を食べにくる…
  という被害報告はありましたが…発芽した新芽が、その姿もろとも
  「蒸発した様に無くなっている」という事は初めて伺いました。

  どの様な状況になっているのか分析をした上でお答えしたいと思います。
  誠にお手数とは存じますが、宜しくお願い致します。

2.「苦土石灰」の施した後のことですが
  苦土(マグネシウム)は土壌とゆるやかに反応するので、土への効果を
  期待するには「2週間」以上の期間が必要となっています。
  「ゆるやかな効果」なので、施し過ぎによる被害も特にございませんので
  非常に扱いやすい石灰です。
  ですから、播種前2週間位の時期に施されてはいかがでしょうか?

●ご返答有難うございました。ゴマの被害の写真はありません。

ゴマの状況としましては、これまで田んぼだったところで、4年位は
何も作っていなかった場所に今年からゴマを植えました。
6月の上旬に播種したのですが、深植えし過ぎたのか、1週間位でやっと
3割くらいが発芽して、1週間半後くらいで8割位が発芽しました。
発芽の芽は、かわいい双葉で1センチくらいの小さなものです。

それから少しして、うねの草刈りを行いました。発芽した芽だけを残して、草を刈って
やりました(そのことでゴマの芽だけが狙われやすくなった、という声も聞きました)。それから一日半後に見に行くと、ほとんどの芽が無くなっていたのです。
全体でいえば、3割も残っていなかったように思います。
ただ、4むねくらいはマルチをしていたのですが、マルチをしていた所だけは、
どういう訳か被害が割と少なかったです。

被害状況としては、例がないみたいですが、ほとんどのものが何の形跡もなく、
芽が出る前の状態(土だけの状態)でした。ただ、少しのものに関しては、
双葉の葉が片方食べられた、かじられたような形跡がある。
また葉はもうなく茎だけが土から出ているような状態になっている。そういうものが
ありました。そういうことから虫か、鳥の被害だろうと判断しました。実際には、
ゴマの新芽にカメムシの小さいものがついているのは見ました。

ゴマを作っている人に話に聞くと、ネギリ虫というものはいるそうです。しかし
ネギリ虫の場合は、根を切っていくので、土の上の葉っぱが萎えたような枯れたような
状態になっていくとのことでした。そういう意味では、私の場合とは異なるように思います。私の場合は萎えたり枯れたりというようなものはあまり見受けられずに、上記のような被害だったからです。

その後虫対策としは、木咋液は撒いてみました。あと石灰を撒きました。鳥に対しては、簡単にですが、これは被害前、播種後すぐに釣り糸をはってやりました。

今は、プランターで育てて植え替えをしようと思っています。また少しはもう一度うねに播種してみようと思っています(まだ間に合いますか??)

はじめての挑戦ですから、分からないことばかりです。
また色々アドバイスいただけたらうれしいです。   

●ご返事いただきましてありがとうございます。
写真が無いのは残念ですがお答えいただいた事から判断して
圃場が「4年くらいの放棄地」であったということは
虫(根切り虫・ネキリムシ)の可能性が高いのではないかと思われます。

「ネキリムシ(根切り虫)」はヤガ(野蛾)の幼虫で、根を食べるのではなく
茎や葉を土中に引きずりこんで食べます。
全体的に根を切られた様に見える事から「根切り虫(ネキリムシ)」と言われています。

実際に根を食べる虫としては「コガネムシの幼虫」が考えられますが…
これはゴマでの被害報告は今のところいただいておりませんので可能性としては薄いです。

黒マルチシートは、日光を遮断しながら土表面の温度を上げる効果が
ありますので、前述の「ネキリムシ」はその熱を避ける為に、地表に出てこない事が実例としてあります。(幼虫が熱を避ける効果)
和田萬の国内栽培農家の方々からも…お話として、黒マルチをしている圃場での
ネキリムシの被害が、比較的ですが少ない現状があります。

葉だけを食べられる件については「ヨトウムシ」の存在が考えられます。
夜動くので「夜盗虫(ヨトウムシ)」と言われていますが、これは葉だけを食べる食害虫です。

「カメムシ」は樹液を吸い取るので、葉の萎れが著しくなる症状がありますが葉を食べる事はないです。

忌避材として「木酢液・竹酢液」は効果があると思われますが…
あくまでも忌避材なので、劇的な効果は望めません。

欠株には「ポット育苗」による移植は効果的であると思います。
ただし…「巻き根」の心配がございますので、発芽後早めの時期に移植をお勧め致します。
「播種」についてはまだ充分間に合いますが、栽培晩期の気温の関係も
ありますので出来るだけ早めの作業をお勧め致します。
                                  (2010年7月1日)

ごまの病気・害虫について①

【Q】金胡麻を栽培し収穫しました。
洗って乾かしたのですが、虫が綴っています。
見ると小さい幼虫がいます。このまま保存すると増えそうです。対処法を教えて下さい。

【A】K様 この度は弊社ホームページまで、ゴマに関するお問い合わせをいただきまして
誠にありがとうございます。
今年、金ゴマを栽培されたそうですね…
洗って乾かし、保存中に虫綴りの発生があり、同時に幼虫が発生…という事は
「湿度」と「温度」が原因であると考えられます。

洗った後の乾燥は、どの様にされたのでしょうか?

虫綴りや、幼虫の孵化が発生している場合の対処方法としまして
丸一日…天日干しをする事をお勧め致します。

(方法は…)
ゴザかブルーシートを広げ、その上からゴマを可能な限り広範囲に広げて下さい。
天日による乾燥を行いますと、幼虫は居なくなります。
虫綴りについては、同時に手で除去する事をお勧め致します。

また和田萬では、ゴマ栽培を実践していただいている農家様へのお話としまして…
選別工程中の乾燥(湿度飛ばし)につきまして、天日乾燥を推奨致しております。
(農家様から引き上げる際は、生乾きでの出荷による「カビの発生」や
「虫の発生」が考えられるため、水洗いは厳禁とさせていただいております)

この天日乾燥は、水洗い後の多量の水分を乾燥させるのにも効果的なので
万能な乾燥方法として、古来よりよく利用されています。

(乾燥方法)
水洗い後、滴る水をキチンと脱水(少量であればタオルなどでの吸水も
効果的)し、天日で最低でも丸一日は乾燥させて下さい。
従いまして、ゴマ洗いの作業をされる際は、「晴天予想」の下に行う事が
重要であるという事になります。

丸一日…天日に当てていただきますと、ほぼ乾燥は終了となります。

また、保管の温度につきましては、20度以下が望ましく
あまり高温の場所に保管しますと、水分が無くても幼虫の孵化が始まります。
以上でございます。      (2009年11月9日)

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