天神さんの大工門を出てすぐ右側に繁昌亭はある。さらにその内懐のような場所に「輪茶輪茶庵」がある。
【輪茶輪茶庵の出入口には、若手落語さんの「勉強会」と案内がある】
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ここは繁昌亭の会場・開演前の「待合」。こんなに申し分のない「待合」は、数ある日本の演芸場やホールにおいても比類なし。

 春には天神さんの桜を目で、初夏には新緑を楽しみ、夏にはもちろん天神祭りのだんじり囃子がカラダをうきうきさせてくれる。さらに晩秋には、一本の高木が気高く季節の折節をふれ、その年を終える季節を告げてくれる。

 この紅葉が、天神さんや繁昌亭の正面に舞落ちれば、もう年末、新年はすぐだ。
 不定期ではあるが、この「輪茶輪茶庵」では入門して間もない若々しい噺家さんの「初舞台」を聴くことができる。それは、両国国技館あたりの昼下がり「今日の一番」を終え、笑顔で闊歩したり、うつむき加減にそそくさと早歩きする入門間もない、お相撲さんの風情に似たものがある。

勝ったり負けたりの前座のお相撲さんの、その出で立ちと、噺の出来、不出来に一喜一憂する噺家さんの後姿がだぶって見えることがあるからだ。

 あちらは国技館という名の聖地。こちらは市民の寄付によるカワイイ聖地。そんな違いはあるのだが、どちらも庶民が楽しみを求め、一日を過ごす聖地であることに違いない。

 聖地の横で初舞台。若々しい噺家さんがうらやましく見える。
【天神さんの大工門を出てすぐ右にある「輪茶輪茶庵」】 091203hanjyou-2.jpg